パンチェッタの作り方

パンチェッタ 830×510

まえがき

このブログを始めようと思ったのは、診察中になかなか説明に十分な時間がとれないために、説明の補助として「ブログ読んでね」と言えるようにと思って始めました。
実際、「MRIと閉所恐怖症」のブログは閉所恐怖症でお困りの患者さんに好評いただいています。
それはよいとして、実際始めてみるとそのような疾患解説のブログよりもスキーに行ってきた話やら、バスケクラブチーム帯同のはなしのほうが高評価いただいているのが現実でして、複雑な気持ちではあります。私がどんな人間か少しでもわかっていただいた方が安心して受診していただけるのでしたら、それはそれでいいことでしょうね。

パンチェッタとは?

臨時代診でご迷惑をおかけしました」のブログを書いた後から「パンチェッタってなに?」という声をいただきました。wikipediaのパンチェッタの解説は→「パンチェッタ

「燻製する前のベーコン」「塩漬け(ハーブづけ)の豚バラ肉」という説明が一番わかりやすいでしょうか?豚バラ肉と適当な(ほんとに適当な)ハーブと塩があればできるので、ご家庭でも簡単に作ることができます。

欠点としてはあまり日持ちしません。塩漬けにしたあとしばらく乾燥期間が必要ですが、作成して1ヶ月以内に消費しないと腐ってしまいます。あくまでも「自己責任でご自身で食べるため」に作っていただければと思います。食べるときはしっかりと中まで火を通してください。

材料

豚バラ肉 適量 (写真のバラ肉は約3500gです)

ハーブ (今回はタイム、グローブ、オレガノ、オールスパイスを使いました)

塩はお肉の重さの5%から10%を用意してください。塩分が高いほうが腐食しにくくなるので最初は塩分高めが安全です。

豚バラ肉
豚バラ肉

道具類

ジップロック
バット
バット網
ドリップシート
キッチンスケール
フォーク等(すじきりの道具)
ゴムヘラ
鍋(塩抜き用)

作り方

バラ肉の処理

バラ肉をフォークやすじきり器で穴をあけていきます。バラ肉はほとんどスジがないので、スジの処理というより塩やハーブが染み込みやすくするための処理です。すじきりがないと結構重労働です。

塩やハーブを肉にすりこませる

消毒したバットに肉と塩とハーブを入れて肉にハーブ・塩をすりこんでいきます。私は最初に塩だけを肉にすりこませて、後からハーブ類を上からパラパラとかけています。グローブは肉に開けた穴につきさしています。

ジップロックに処理した肉を入れる

ジップロックに肉を入れます。バットに残っているハーブや塩もゴムヘラでかきあつめて一緒にジップロックに入れます。ジップロックの空気をなるべく抜いて、冷蔵庫に入れて1週間寝かせます。特に何もしなくても良いですが、なるべく均等に塩抜きできるように(半分おまじない)、1日1回はひっくり返しています。

塩もみ後

塩抜き

1週間経過したら(ジップロックにいっぱいドリップがたまっていると思います)、塩抜きをします。鍋に肉をうつして水にひたします。1時間に1回程度水を変えていき、3、4時間もすれば塩抜きは終わりです。

塩抜き
塩抜き

熟成

水分を十分に拭き取り、ドリップシートにくるんでバットの中に入れて(バット網を敷いた状態で)冷蔵庫で熟成します。水分を拭き取るときはあまりベタベタさわっても危ないので、ドリップシートに水分を吸収させ、何回か交換しています。ドリップシートは数日に1回交換してください。

完成

1週間もすれば食べれるようになります。表面が写真のようにくすんだ色になりますが正常の酸化なので気にしないでください。前述の様にあまり日持ちがしません。冷蔵庫に保管して、熟成開始から1ヶ月以内に食べ切ることをお勧めします。

熟成1週間
熟成1週間

調理方法

豚バラ肉の代わりとして

そのまま薄切りにして焼いてご飯に乗せてもおいしいです。塩味がついてるのでそのまま食べれます。
薄切りではないので、お好み焼きの豚バラの代わり使ったことはありません。お好み焼きに使うにはちょっと塩がきついかな?と思います。
スライスしてそのまま焼いて、ご飯にかけても十分美味しいです。「ぶた丼」ならぬ「パンチェッタ丼」です。
あと、おすすめはゴーヤチャンプルーです。

パンチェッタ丼
パンチェッタ丼

ベーコンの代わりとして

もともとイタリア料理の食材なので、パスタ料理の具材として主に使います。パスタ料理の材料で「ベーコン」となっているものは基本的に全部パンチェッタで置き換えができます。
本場イタリアのパスタは本来ならばパンチェッタで作るものを日本では入手困難なためベーコンになっているんですね。本末転倒な話です。
カルボナーラに入れると噛んだ瞬間に塩味が口の中に広がってきます。卵とよくあいます。
その他、ポトフにいれてます。流石にポトフだと塩分量が足りませんので少し塩を足したほうが良いです。

カルボナーラ
カルボナーラ

最後に

パンチェッタの作り方は色々なバリエーションがあります。Youtubeをみたり、本を読んだりしてやっています。もっと良い作り方がありましたら教えてください。
あと、生の食材かつ熟成が必要な食材ですので衛生管理には十分にお気をつけください。

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