骨粗しょう症

骨粗鬆症830×510

鬆←読めますか?

骨粗しょう症の「しょう」は漢字で書くと「鬆」と書きます。音読みは「しょう」ですが訓読みはなんでしょう?このブログの最後に答えがあります。

骨粗しょう症とは?

骨の中のカルシウムやコラーゲンなどが減ることでスカスカになり骨折しやすくなる病気です。
日本での骨粗しょう症患者は総人口の10%の約1280万人と言われています。男女比率では男性300万人女性980万人と、圧倒的に女性の割合が多くなっています。
女性は、閉経を迎える50歳前後から急激に骨の量が低下してきます。若い人でも、極端なダイエットや運動不足、ステロイド剤の服用などの影響でなることもあります。
当院では65歳以上の女性や男性でも喫煙や糖尿病など、骨粗しょう症のリスクが一般的に高い人に対して骨密度測定をお勧めしています。

骨粗しょう症の検査方法

骨評価や骨密度測定の評価は、DXA(デクサ)法が標準的に用いられています。DXA法はX線を使って骨量を測定する方法です。骨粗しょう症の診断時には、腰椎と大腿骨近位部の2つの部位を測定することが推奨されています。
骨密度を検査する方法としてはかかとやすねの骨に超音波を当てて測定する超音波法や、X線を使ってての骨を測定するMD法を行う診療所もあります。簡易的にできて費用も安いのですが、あまり正確ではありません。
検診で骨粗しょう症と言われた場合は、DXA法をしている専門病院(当院のことです!)で1度ご相談してみてください。

骨粗しょう症って治療したほうがいいの?

骨粗しょう症は自覚症状がありません。
1番問題となるのは、転倒やくしゃみなどのわずかな衝撃でも骨折しやすくなることです。
骨粗しょう症で骨折しやすい部位としては、腰の骨(腰椎=ようつい)、ふとももの付け根(大腿骨近位部=だいたいこつえんいぶ)、手首(橈骨遠位部=とうこつえんいぶ)、肩(上腕骨頸部=じょうわんこつけいぶ)があります。
特に大腿骨近位部の骨折ではほぼ100%手術が必要です。しかもそれまで普通に歩けていた人でも、手術をしたとしても半分の人は杖などの補助具が必要になります。

骨粗しょう症の治療はどんなものなの?

骨粗しょう症では薬物療法が中心となります。

骨粗しょう症の治療に用いられる薬は、骨吸収を少なくする薬(骨吸収抑制薬)、骨形成を助ける薬(骨形成促進薬)、痛みを取り除く薬などさまざまな種類があります。

また、ホルモン剤やビタミン剤など不足したものを補う薬もあります。まず血液検査で<骨代謝マーカー>を調べ骨の状況をチェックします。年齢や骨密度、副作用など考慮して、どんな薬を使うか決めます。薬に加え、食事や運動療法を併せて進めることで骨折のリスクは相乗的に減らせます。

答え合わせ

さて、ブログの最初に書いた問題の答え合わせです。
答えは「す」です。本来の意味は大根やごぼうなどの中にある空洞のことです。茶碗蒸しなどでも蒸す温度が高すぎると「すができた」といいますが、この時の「す」を漢字で書くと「鬆」になります。

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