春はコブの季節ですね
3月に入ると気温が上がってきて、雪も柔らかくなってきます。それまでは気温が低くて締まった雪面で大回りなどをしていましたが、雪面が荒れやすくなってくるためなかなか楽しめなくなってしまいます。
その代わり、そこかしこにコブができてきます。コブは英語でバンプ、ノルウェー語でモーグルです。春先の気温が暖かくなった時に急斜面にできるデコボコのことですね。
広島のモーグルコースは難易度高いです
モーグルコースはコブの間隔や斜度、深さによって難易度が変わります。それらの要素は滑る人の技量の多数決で決まってくるのですが、40歳過ぎてからスキー始めた初心者のおっさんが練習するには間隔が狭過ぎたり、横幅が細かったりして難易度が高いです。初心者でも練習できるようなモーグルコースは人為的に作る必要がありますが、なかなかそこまでコース整備をしてくれるスキー場は少ないです。
そんなコースでも滑れるようになるためにはガンガン入っていけば良いのでしょうが、院長やってると「怪我で入院」なんぞできるわけもなく、安全に滑ろうと思うと無理はできません。
というわけで長野県小谷村まで行ってきました
3月21日から23日にかけて長野県小谷(おたり)村まで行ってきました。白馬乗鞍温泉スキー場にサンガリアモーグルコースがあります。こちらで元モーグルワールドカップ選手である水谷夏女先生から1日レッスンを受けてきました。
なぜモーグルを習うのか?
一言で言えば「一番安全な滑りを身につけたい」からです。スキーといっても色々なジャンルがありますが、そのなかで最も「足場の悪い」場所を滑る競技です。基本は横滑りと呼ばれるスキー板を横にして雪面を削りながら滑るやり方です。「うまくなれば」どのような斜面でも横滑りで安全に滑ることができます。
横滑りはよくあるスキー場のスクールでも習うことができますが、モーグル選手は「横滑りのプロ」です。やはりレベルが違います。
本場のオリンピック競技ではジャンプしてますが、モーグル競技の基本は「モーグル斜面をいかに安定して早く滑れるか」です。私はジャンプはしません(院長してなかったら挑戦したかったです)。
白馬も雪不足です
3月22日にレッスンをうけたのですが20度を超える気温のなか、かなり融雪が進んでおり、翌日からコース閉鎖になるところでした。数年前に訪れた時はまだまだ雪もあり、その年は4月上旬まで営業していましたが、今年は3月26日までで営業終了になってしまいました(このブログを書いてるのが3月26日です)。
モーグルはその性質上、ある程度の積雪がないとすぐに地面が出てしまうので、昨今の温暖化に伴う雪不足は深刻な問題です。私が始めた10年前は広島近辺でも2月下旬から3月上旬まで、1か月間ほどはコブを楽しむ季節だったのですが、だんだんと短くなってしまいました。
例年なら白馬ではゴールデンウィークまでは滑れるのですが、今年はどうでしょうか?
やっていることは基本的なトレーニングです
で、レッスンで何をしてきたかというと、基本的な横滑りのやり方でした。
スキー初めて10年経ちます。プルークボーゲン(ハの字)を卒業して横滑りを習い始めたのは3年目ぐらいからでしょうか?かれこれ7年ぐらい練習してきてかなりうまくなってきたと自信をつけていましたし、通常のレッスンで習うとOKを出してもらえるのですが、「横滑りのプロ」から見たら全然できていませんでしたし、私が練習項目ができない理由を的確に指摘できた先生は初めてでした。
間違ったやり方を癖にしてしまうと、最初から練習するのと比較して倍以上の労力がかかります。大変ですがそれでも修正していかないと、いずれ上達が止まったり怪我をする原因になってきます。
特にこの年齢になると怪我が一番怖いです。年齢が上がるにつれ、怪我から復帰するのが遅くなりますし、後遺症が残るリスクも高くなります。
クリニックで皆さんに「腹式呼吸(ドローイング)」やら「大腿四頭筋訓練」やらをしっかりするようにと口すっぱく言っていますが、結局一番ベーシックなトレーニングをしっかりと理解して確実にできていないとそれ以降のことは何をやってもうまくいきません。
スキーは「足の裏のどの部位に荷重(加重)をかけるか」のスポーツです。今回のレッスンでそのかけかたが違っているとの指摘を受けました。結局4時間あるレッスンの半分ぐらいの時間をこの修正に使いました。改めて基礎的なトレーニングが大事であると身に染みたレッスンでした。
今からはオフトレの季節です
例年ならば4月1週ぐらいまではスキーできるのですが、今年は雪が少なく(天候の悪化もあり)この日でスキーシーズンは一旦終了になりました。
12月中旬まで9か月あまりオフトレになりますが、課題がいくつもみつかり有意義なレッスンだったと思います。