本の紹介

戦国診察室2 830×510

歴史上の人物も人間です

学校で学んだ歴史上の人物も我々と同じ人間であり、病気もしました。
当然ですが現在のように衛生状態が良いわけではないですし、医学的な診断や治療法も未発達でしたので、今以上に感染症や糖尿病などの生活習慣病に苦しんでいました。
直接診断することは不可能です。しかし当時の記録などを詳しくみていくと「このような病気にかかっていたのではないか?」ということが推測できます。

戦国診察室2

著者の馬渕まり先生は現役の医師で現在名古屋で糖尿病専門医としてご活躍されています。そのかたわら歴史にも強い興味を持たれており、歴史ポータルサイト「武将ジャパン」で歴史上の人物と病気のことについて連載もされています。歴女+女医なので歴女医(レキジョイ)ですね。

神辺町の話も出てきます

なんでこの本を取り上げようと思ったかというと、ここ、神辺町の話もちらっと出てくるんですね。
ご年配の方はご存知かもしれませんが「日本住血吸虫症」という風土病(特定の地域のみでみられる病気。主に感染症)の発生地でした。「片山病」と言ったほうが通じるかもしれません。
日本住血吸虫はミヤイリガイを宿主とする寄生虫です。恐ろしいのは人が水の中に入っただけで皮膚を食い破って体内に入り、肝臓に集まって血液の流れを阻害して死に至らしめます。
「田んぼに裸足で入るな」と、50代以上のかたは小さい頃言われたのではないでしょうか?

じつは福岡にも日本住血吸虫症はありました

私が中学高校を過ごした久留米大学附設中学・高校は久留米市にありますが、実は久留米市を流れる筑後川流域も日本住血吸虫症がありました。
中学の地理の授業で詳しく習ったのを覚えています。福山に転勤してきて風土史を調べていくと同じ感染症が流行した地域とわかって驚きました(日本国内では甲府盆地も有名です)。
筑後川下流はこの感染症の影響で近年まで開発があまり行われませんでした。同じような歴史をこの神辺地域もうけてきたのだろうなと感じます。
新型コロナ感染症でもそうでしたが、感染症は差別や偏見を生みます。2020年にコロナに感染したお店などはマスコミなどでひどい扱いをうけましたね。久留米でも昔は「あそこの村から嫁はもらうな」など言われていたようです。感染症に対する正しい知識を持っていきましょう。
それ以外にも現代の糖尿病のような生活習慣病の話も出てきます。歴史に興味をお持ちのかたには違った面から見れるので面白いと思います。

戦国診察室1もあります

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